質問: 人や花の名前「マーガレット」には、どんな意味があるのですか? 語源というか言葉の由来を教えて下さい。
回答: 人名「マーガレット」の意味は「真珠」です。 花のマーガレットも同じ意味です。
詳しくは以下をご覧ください。
1. 人名と花名の「マーガレット」は別々の言葉
「マーガレット」の元となるアルファベットは人名と花名とで異なります。
- 人名「マーガレット」・・・ Margaret
- 花名「マーガレット」・・・ marguerite
2.「マーガレット」の語源
人名 "Margaret" も花名 "marguerite" も、「真珠」を意味する古代ギリシャ語「μαργαρίτης(margarítēs)」が語源です。
この2つの言葉が日本語「マーガレット」に至るまでのルートは次の通り。
2.1. 人名 "Margaret"
「μαργαρίτης」からラテン語 "Margarita" 次いで古フランス語 "Margaret" を経て英語に入ってきました。
この英語 "Margaret" から日本語(カタカナ語)の人名「マーガレット」が生まれました。2.2. 花名 "marguerite"
「μαργαρίτης」からラテン語 "Margarita" を経てフランス語 "marguerite" になりました。 このフランス語 "marguerite" は同じ綴りと意味で英語になっています。花名 "marguerite" はフランス語の人名 "Marguerite" から転じたのではなく、「真珠」を意味する古代ギリシャ語(あるいはラテン語)から直接生まれたとされます。
3. "Margaret" と "marguerite" の使われ方
3.1. "Margaret"
人名 "Margaret" は女性の個人名(ファーストネーム)として用いられます。3.2. "marguerite"
英語版 Wikipedia によると、花名 "marguerite" が指し示す植物は主に次の2種類です:
- フランスギク(Leucanthemum vulgare)
- モクシュンギク属(genus Argyranthemum)の植物
日本語の「マーガレット」
Wikipedia 日本語版 を見ると、日本語の「マーガレット」は "marguerite" と違って、モクシュンギク属の中の特定の植物 "Argyranthemum frutescens" を指すようです。
4.「マーガリン」との関係
4.1. どんな関係?
「マーガレット」と「マーガリン」は語源が似ています。
「マーガレット」の語源は先述の通りなので、以下で「マーガリン」の語源を見てゆきましょう。
4.2.「マーガリン」の語源
「マーガリン」をアルファベットに戻そう!
「マーガリン」をアルファベットに戻すと "margarine"。 "margarine" は元々はフランス語(*)ですが英語でも同じ意味で使われます。
"margarine" の由来
"margarine" という呼称の由来はマーガリンの成分「マルガリン酸」です。
「マルガリン酸」の由来
「マルガリン酸」を意味するフランス語は "acide margarique" です。"acide margarique" という呼称の由来は古代ギリシャ語で「真珠の母」(*)を意味する「μάργαρος(márgaron)」です。
マルガリン酸が真珠のように結晶化することから、"acide margarique" と命名されたそうです。4.3. 「マーガリン」と「マーガレット」の関係のまとめ
- 「マーガリン」の名前の由来は「マルガリン酸」。
- 「マルガリン酸」の語源は「真珠の母」。
- 「マーガリン」と「マーガレット」は、どちらも語源に真珠が関わっている。