質問: 映画のタイトルに使われる言葉「コラテラル」とは、どういう意味ですか?
回答:「副次的な、二次的な、間接的な、何かに付随する」などの意味です。
詳しくは下記をご覧ください。
1. 英語に戻すと
「コラテラル」を英語に戻すと "collateral"。 この "collateral" に「副次的な、二次的な、間接的な、何かに付随する」などの意味があります。
"collateral" には「(借金の)担保」などの意味もあります。
2. シュワルツネッガー映画『コラテラル・ダメージ』
2001年に公開された米国映画『コラテラル・ダメージ』の原題は『Collateral Damage』です。
"collateral damage" の意味
"collateral damage" は慣用句で、次の2つの意味を持ちます:
- 戦争の巻き添えとなる被害。 戦闘下で戦闘に関与しない市民や建物にまで生じる被害。
- (戦争に限らず)何かを行ったことで意図せずして生じる被害
"collateral damage" の "collateral" は「副次的な、何かに付随する」という意味です。 "damage" は「損害、被害」という意味。
あらすじ
映画『コラテラル・ダメージ』は、テロリストの爆弾テロに妻と息子が巻き込まれ殺されたシュワルツネッガーがテロリストに復讐するというお話です。
どの辺が「コラテラル・ダメージ」?
「妻と息子が巻き込まれる」という部分を指して、「コラテラル・ダメージ」と言っているのだと思います。
3. トム・クルーズの映画『コラテラル』
2004年に公開された米国映画『コラテラル』の原題は『Collateral』です。
あらすじ
主人公はタクシー運転手で、偶然知り合った暗殺者が5人のターゲットを殺して回るツアーのドライバーを務めさせられます。 善良な市民が犯罪の片棒を担がされるわけです。
とりあえず意味不明
この原題の意味はよく分かりません。 辞書に記載される "collateral" のどの意味にも、この映画のシナリオに該当するものが無いからです。
こちらも結局は "collateral damage" ?
でも、このサイトによると、映画『コラテラル』の "collateral" は "collateral damage" の "collateral" です。
暗殺者が暗殺を遂行しようとして「巻き添え」になる人たちを描いたのが映画『コラテラル』なのだそうです。
暗殺者が暗殺ターゲットに為すのが「メインのダメージ」で、その巻き添えとなる人たちが受けるのが「暗殺者が意図しない副次的なダメージ」。 後者を指して "collateral damage" と言っているわけです。
この映画では善良でもない若者2名が暗殺者に殺されますが、そういうのが「巻き添え」なのでしょう。 主人公のタクシー運転手も巻き添えの被害者と言えるでしょう。