質問: "if you will it" って、どういう意味ですか? 動詞が抜けてると思うんですけど。
回答: "if you will it" の意味は、「あなたがそれを望むなら」などです。
詳しくは以下をご覧ください。
1. 動詞が欠けているのではない
"if you will it" は動詞が欠けているのではありません。 "will" が動詞です。 "will" には動詞としての意味もあります。
動詞としての "will" の意味は次の2つです:
- ~を望む、念じる
- ~を遺言で(...に)譲る
動詞としての "will" は「~を望む、念じる」の意味で使われることが多いので、このページではこちらの意味の場合を説明します。
「~を望む、念じる」を意味する "will" は、"want(欲する)" と同じように使われると考えればわかりやすいでしょう。
以下に、例文を挙げながら使われ方のバリエーションを説明します。
2. 3つのケース
2.1. "it" が普通に目的語の場合
# 「それ」が何かは、この文だけでは不明です。
2つ目の "will" は助動詞で、「~だろう」という推量の意味です。
この文に登場する "you(rs)" は「あなた(の)」ではなく「あなたたち(のもの)」かもしれません。 "you" は、それだけでは単数と複数の区別がつきませんから。 この点については以下の例文でも同じです。# 2つ目の "will" は助動詞で、「~だろう」という推量の意味です。
"it" が何を指すかは不明ですが、何らかの状況を指す可能性も考えられます。 その場合には「来る」ではなく「(状況が)実現する」という訳が適切です。2.2. "it" が不定詞の主語の場合
(*) 例えば、"I want to go." なら "go" の主語は "I" で、意味は「私が行きたい」です。
しかし、"I want you to go." なら "go" の主語は "you" で、意味は「私はあなたに行って欲しい」です。 この "you" が不定詞の主語。 不定詞 "to go" が表す行動の主が "you" だからです。
"it to change" 全体が "will" の目的語
"it to change" 全体が "will" の目的語です。 この点を次の簡単4ステップで説明しましょう:
- "it to change" を「that 節」を用いて書き換えると "that it changes"(*)。
- 「that 節」は名詞節であり全体が1つの名詞として機能する。
- 名詞は文の主語や補語のほか目的語として使われる。
- "it to change" は "that it changes" と文中の役割が同じだから、"it to change" も全体で1つの名詞であり "will" の目的語。
2.3.「"it" = 何かの状態」を望む場合
- この用例は完全な文ではない。 用例全体で「~という考え」という名詞句。 「~という」の部分に当たるのが "that" 以下。
- "if you will it" の "it" が指すのは "your disability(あなたの障害)"。
- "your disability will disappear" の "will" は助動詞。
it = away
この用例で "if you will" の "will" が欲する対象は、「it」ではなく「it = away」という状態です(*) 。
"you will it away" は第5文型(SVOC)です。 第5文型ではO=Cの関係が成立します。 目的語(O)に当たるのが "it" で、補語(C)に当たるのが "away"(*) です。
"will it away" で「it = away を望む」つまり「it が away の状態にあることを望む」です。