質問.: "one of the another" って、どういう意味ですか?
回答.: 意味は不明です。 "one of the another" は正しい英語ではありません。
"one of the another" は次の2つの点で間違っています。"one of the another" が正しくない理由
"the another" は正しくない
"another" は "an" という冠詞が "other" とくっついて生まれた言葉です。
したがって、"the another" は "the an other" と言っているのと同じです。
2つの冠詞(この話の場合だと "the" と "an")を同時に使うことは出来ないので、"an" がすでに使われている "another" に "the" は使えません。
"one of" の後ろに単数は来ない
"one of~" は「~のうちの1つ(1人)」という意味なので、この「~」の部分に来るのは複数の何かです。 「~」の部分が単数で「単数のうちの1つ」では理屈に合わないでしょう?
"one of~" は例えば、"one of us(私たちのうちの1人)" や "one of the books(その本のうちの一冊)" といった使い方をします。
"one of the another" で言いたかったのは?
上述の通り "one of the another" は間違った英語ですが、この表現を使った人は "one of the another" で何を言い表したかったのでしょうか? あるいは、どういうフレーズの書き間違え(言い間違え)で "one of the another" となったのでしょうか? 可能性としては次が考えられます:
- one or the other - どちらか
- one or another - どれか
- one of the others - 他の(複数の)モノのうちの1つ
- one of the other~ - 他の(複数の)~のうちの1つ
one or the other
"one or the other" では選択肢が2つだけです。
"one or the other" は "one" と "the other" が1つずつ何かを指し示す表現です。 "one" で何か1つを指し、"the other" でもう1つ何かを指すわけです。
そして、定冠詞 "the" の用法の1つが「残りすべて」を指し示すというものです。 そのため、"the other" は定冠詞 "the" の作用によって「(残るすべての)別のもの」という意味になります。
"the other" の "the" が「残り全部」という意味をもたらすため、"one" で1つを指した後 "the other" が指すもので最後ということになります。 そういうわけで、選択肢が2つしか存在しないことになります。
one or another
"one or another" では選択肢が3つ以上あります。
"another" は "the other" と違って、「最後の1つ」という意味は持たないので、"one" と来た次に "another" と来ても、それで最後ということにはなりません。 その場には、"one" や "another" で指し示したのと同種の何かが他にまだ存在します。
one of the others
複数形の "others" と "the others" の関係は "another" と "the other" の関係と同じです。 "others" は残り全てではありませんが、"the others" は残り全てです。 したがって、"one of the others" は「他の(残り全ての)うちの1つ」という意味になります。
"one of the others" の用例を下に挙げておきましょう。one of the other~
"one of the other~" の「~」の部分には複数の名詞が入ります。 "one of the others" との違いは、"other(s)" が形容詞か代名詞かという違いです。
"one of the others" では "others" が代名詞なので、"others" だけで主語や目的語になれます。 "one of the other~" では "other" が形容詞なので、それだけでは主語や目的語になれません。 「~」の部分に入る名詞が主語や目的語になります。
おまけ: "one of the another" もあり得なくはない
次の文は正しい英語です# Mac とは Mac Cory という架空の人物のことです。 Mac Cory は Another World という米国のTVドラマに登場します。
この例文では、"one of" というフレーズが "the Another World" という固有名詞とたまたま続いた結果、"one of the Another" という言葉の連なりが生じています。