質問: "something to do" とは、どういう意味ですか?
回答:「すること/やること/行うべき何か」といった意味です。
ここで言う「すること、やること」とは「私にはやること(すべきこと)がある」などと言うときの「すること、やること」です。
詳しくは以下をご覧ください。
1. "something" と "to do"
"something to do" は "something" と "to do" に分かれます。
1.1. something
"something" の意味は「何か」です。 "something" は不定代名詞の一種です。
1.2. to do
"to do" は不定詞です。 不定詞の形容詞的用法です。
不定詞の形容詞的用法の基本的な訳し方は「~するべき」です。 "do" の基本的な意味が「行う」なので、"to do" は基本的に「行うべき」と訳します。
1.3. 組み合わせると
"something" の意味が「何か」で、"to do" の意味が「行うべき」なので、"something to do" の意味「行うべき何か」です。
「~すべき」という日本語には義務を負わせるようなニュアンスがありますが、不定詞の形容詞的用法は必ずしも義務的な意味合いを帯びません。 義務的な意味合いを帯びるケースのほうが少ないとさえ言えます。
2. "something" と "to do" の関係
2.1. "to do" は形容詞
"to do" は不定詞の形容詞的用法なので、形容詞として働きます。
形容詞の役目の1つが名詞の修飾です。 例えば "a red flower" では形容詞 "red" が名詞 "flower" を修飾しています。
修飾とは何かについて情報を追加することです。 例えば "a red flower" では、"red" が "flower" 関する情報を追加しています。
2.2. "a red flower" との対比
something ⇒ "a red flower" の "flower" に相当
to do ⇒ "a red flower" の "red" に相当
"a" に相当する語は "something to do" には存在しません。 不定代名詞である "something" は "flower" と違って冠詞が付かないからです。
3. "something to do" を「難しい」と感じる理由
"something to do" を「難しい」と感じるなら、その原因は次の2点です:
- 修飾する言葉(to do)が2語から成る。
- 修飾する言葉(to do)が修飾される言葉(something)の後ろに来ている。
1. については慣れるしかありません。「習うより慣れよ」です。 私の経験から言うと、わりとすぐ慣れます。
2. の理由は2つあります。 この2つの理由を次で述べます。
"to do" が "something" の後ろに回る2つの理由
- 不定詞の形容詞的用法は("something" と共に用いられる場合に限らず)修飾対象となる名詞の後ろに置かれるのが常(例. books to read 読むべき本)。
- "something" は一般的に、形容詞が後ろに置かれる。 例えば "red" も "something" に使うなら、"red something" ではなく "something red" と "red" が後ろに来るのが普通。
どちらか1つだけでも "something" の後ろに "to do" が来る理由として十分なのに、それが2つもあるのですから、これはもう "something" の後ろに "to do" が来るしかないわけです。